介護事業所情報の調査・更新の委託で
行政・事業所・区民それぞれにメリットを創出

顧客名:東京都中野区様

コスト削減事業者支援住民サービス情報最新化

中野区 地域支えあい推進部
地域包括ケア推進担当部長
藤井 多希子 様

東京都中野区
人口:334,632人(令和3年3月1日現在)
世帯数:207,048世帯(令和3年3月1日現在)
概要:東京23区の西方に位置し、東は新宿・豊島、西は杉並、南は渋谷、北は練馬の各区に接している。人口構成は30歳代が最も多く、人口の17.9%。次いで40歳代が15.6%、20歳代が15.2%となってる。30歳代の23区平均が16.6%、20歳代が12.5%であることから、中野区は20歳代、30歳代人口が比較的多い区である。
また、65歳以上の人が占める割合は20.6%で、23区平均の21.1%よりもやや少なくなっている。
URL:https://www.city.tokyo-nakano.lg.jp/
2021年1月インタビュー実施
トーテック
―最初に、中野区様の地域包括ケアシステムへの取り組みについてお聞かせください。
藤井様
最も大きな特徴は、15の圏域ごとに「アウトリーチチーム」という地区担当がいて、さまざまな主体と連携していることです。 中野区には保健福祉のワンストップ総合相談拠点として、区内4か所にすこやか福祉センターがあります。このすこやか福祉センターの保健師や福祉職などの専門職と、住民自治や地域活動の拠点である区民活動センターの職員が5名1チームで「アウトリーチチーム」として、それぞれの担当地域のなかで支援が必要な人の発見や継続的な見守り、地域の医療・介護・地域団体等のネットワークづくり、住民主体活動の支援などを、平成29年から行っています。
このアウトリーチチームは、地域包括支援センターや社会福祉協議会、民生児童委員、町会・自治会、医療機関、介護事業所など、さまざまな主体と連携しながら、活動していることが特徴です。
もうひとつの中野区の地域包括ケアシステムの特徴は、行政と地域の関係団体、区民が一緒に進めていることです。平成29年3月に、区内のさまざまな関係団体と一緒に、「区と区民のアクションプラン」として「中野区地域包括ケアシステム推進プラン」を策定しました。この推進プランでは最終的には子どもや子育て家庭、障害者も含めたすべての人を対象とした地域包括ケア体制を構築することを目指しています。そのために、今年度(※注 令和2年度)は、特に若年層から中年層の社会的孤立や地域での居場所づくりなどに焦点を当てて、1万人を対象とした大規模なアンケート調査を実施したところです。
この調査結果を踏まえ、令和3年度末には全世代、全区民を対象とした地域包括ケアの総合計画を、地域の関係団体や区民の方々と一緒に策定する予定です。
トーテック
―なぜこのような取り組みを進められてきたのでしょうか?
藤井様
介護保険制度からできた地域包括ケアシステムは高齢者が対象となっています。
中野区では平成23年にすこやか福祉センターができましたが、当初から全世代を対象とした「まるごと相談できる仕組み」を作り上げてきました。そのため、地域包括ケアシステムという構想ができた中でも、中野区には全世代に向けた取り組みが加速度的に進む素地があったのだと考えています。
トーテック
―情報発信における課題はどのようなものでしたか?
藤井様
情報の更新は月に1回程度だったのですが、区のホームページは行政に係る様々な情報が日々更新されるため、必要な情報がどこにあるか埋もれてしまう問題点がありました。
また、個別に介護事業所ごとの最新情報を更新していくのは難しいことでした。
そのため、区民の方々が知りたい介護の最新情報を分かりやすく、集約して発信する必要があることを課題として認識していました。
また、区のホームページに載せていた情報はPDFでの掲載であったため、検索がしづらかったり、地図情報と結びつけることができなかったりと、区民目線でも不便があったと思います。
トーテック
―更新作業の業務負荷は高かったのでしょうか?
藤井様
はい。介護事業所については指定に係る事項の変更の届出があった場合、一か月分をまとめて更新するため件数が多く、区職員によってホームページにも反映させないといけないため、大きなの事務的負荷がありました。事業所から申し出がないと古いままの情報が載ってしまうという問題点もあります。
トーテック
―その中で「けあプロ・navi」に期待されたのはどの部分でしょうか?
藤井様
区職員、区民の方々、事業所の方々にそれぞれにメリットがあると考えました。
区職員にとっては、トーテックアメニティさんが情報を調査、収集してくれるため、情報の更新作業に対する職員の負担が最小限に抑えられることです。
区民の方々にとっても、いつも最新情報がアップされ、そこに容易にアクセスすることができます。
また、23区の多くで(※2021年3月時点で21区)導入されているシステムなので、認知度が高い。そこに情報を載せられるということで介護事業所にとってもメリットが大きいと思います。
トーテック
―導入の多さは決め手になった?
藤井様
決め手の一つになりました。
もう一つの決め手は、やはり情報収集、調査を行ってくれることです。他のシステムも検討しましたが、更新について他に良い仕組みがなく、どれも職員に負担が掛かるものしかありませんでした。けあプロ・naviが一番でした。
トーテック
―実際に導入して感じられたメリットをお聞かせください。
藤井様
介護事業所の情報更新に関して非常に負担が軽減しました。
また、優れていると感じているのは、地図検索の機能です。区民の方々は自分の住まいに近い事業所やサービスを検索できるので、お一人お一人にあったマッチングが可能になると思います。
事業所にとってのメリットは特色のアピールや、空き情報などの最新情報を発信できるので、利用者の獲得にもつながると考えています。
トーテック
―けあプロ・navi内の事業関係者向けサイト「ケア倶楽部」はいかがでしょうか?
藤井様
介護事業所にも区職員にもメリットが大きいと思います。
ケア倶楽部上のお知らせ発信機能の活用で、区から事業所への情報の行き違いが無くなるのは大きいです。事業所はFAXでの通知を望まれるところが多く、メールとFAXを併用しています。半数以上の事業所にはFAXで通知していますが、FAXを送ったが届いていなかったということも多くありました。ケア倶楽部への登録率が上がれば、一斉にかつ簡単に通知することができます。
中野区ではペーパレス化を強力に推進しているところなので、紙による周知をなくせることも我々にはメリットです。
トーテック
―住民主体サービスなどのインフォーマルサービスに対してはどのように活用されますか?
藤井様
区の職員が収集した情報をアップしていきます。国の情報公表システムでの更新は月1回程度にとどまっていましたが、けあプロ・naviの導入によってこれまでより業務量が減る為、更新の頻度が高くできると思います。そのため、区民の方々が情報を得やすくなると期待しています。
トーテック
―今後の情報発信や活用についての方針をお聞かせください。
藤井様
現在のコロナ禍においては必要な情報を迅速かつ確実に発信することが極めて重要だと考えています。まずは区民の方々にけあプロ・naviを知っていただき、認知度を高めることを第一に考えています。
また、同時にケア倶楽部への登録率を上げ、掲示板機能による情報交換や、アンケート機能による地域の実態把握などの情報収集に活用したいと考えています。
中野区の地域包括ケアシステムの行政、地域の関係団体、区民が一緒に進めるという特徴があるなかで、みんなでけあプロ・naviを活用することで、ますます効果を実感できるようになると思います。
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